大逆事件で幸徳秋水、管野須賀子、森近運平、そして新宮の大石誠之介、成石平四郎らが、各地から東京に連行されて、処刑されたのは、今から、101年前の1911年(明治44年)1月であった。
この100年のあいだに、つぎからつぎへと、埋もれた資料が見つかり、大逆事件の真相が明らかになった。
まさに、大逆事件は生きている、といわざるをえない。
投獄された彼等は、今や墓石と土になっているが、事件そのものは、今も生き続けている。
映画がついに完成した。全国に残る大逆事件の影を、ひとつひとつ映してまわり、厖大なフィルムを、それでも、90分もの長編に編集した映画が、ついに完成した。
そのしらせが 演出家の、田中啓女士からとどいた。
映画が完成したのでお知らせします。
ヒッチコックの映画のように、 チラチラッと姿を見せています。
ワンちゃんとの後ろ姿は、知ってる方でないと気が付かない
貴重なシーンです。
高知県幡多郡中村の生地にある幸徳秋水の墓石にぬかづいて、両手を合わせたのは、2011年9月24日であった。
その時、すでに墓石のまわりには、映画カメラをかまえた男性数名と、一人の女性がいた。
その女性が田中啓氏で、撮影の対象や構図を、指示していた。
お参りの樣子を撮らせてくださいますか、普通にしていていただいてでいいですから。
そのシーンが 映画に出ているというわけだ。
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