2016年9月19日月曜日

満洲新聞昭和13年12月11日 新京 「コタツで冬を越す白浜の海亀さん 亀の寿命は300年」



戦前に満洲の新京で発行された『満洲新聞』(満洲新聞社)に面白い記事が載っている

時は12月11日 満洲の冬は寒い 
冬の満州で生活をする日本人に 暖かいニュースを届けようと 持ち出した話題は
南国紀州白浜にある 寿命300年の海亀の話
白浜の老海亀が コタツに入って 暖をとっている絵が面白い

************************************

コタツで冬を越す 白濱の海龜さん 龜の寿命は三百年

暖かい国の海に棲んでゐるお伽話の人気もの、大海亀の赤ちゃんが、日本で始めて
人の手で孵化されました。それは日本でも南の国白濱温泉の京大臨海実験場で行はれました。

その中でも一番の兄さんが数へ年四つのお正月を迎へることとなりました。なにせ南洋の海に棲む動物なので、冬などは大學の先生方からこたつをして貰つたり、とても親切にして戴いてゐます。龜は萬年生きるといはれてゐますが、本當は三百年ださうです。ここに飼れてゐる大龜は百八十歳で、体長一メートル三十七、体重はざつと五十五貫もあります。この海龜が後幾年生きるか皆期待してゐますが、なんぼなんでも後百年も持てませんね。

満洲新聞(新京:満洲新聞社発行 日本語新聞))
康德5年(昭和13年)12月11日
第5面
「こども新聞」欄

*******************************

0 件のコメント: