2018年4月16日月曜日

久保てい天以 書信 昭和46年11月



拝畧御免下さいませ 卓哉君此の度王(わ) とても愛情の籠つた御見舞状頂きまして 厚く御禮申上ます
卓哉君の様々▲の如者(は) 尊敬されて王(わ)御返事の出(だし)様も御ざいません
早速に返事差出筈の處 私の宝わ三人で 先からの人わ 四十の一日も居る人と 卅の一日も居る人で 心安い友人 多く入り変り立ち変り 人の出入り多くて よく賑(にぎ)わうため 手紙書く間が奈(な)くて 困りました
此の病院へ来たお蔭で 見尓(に)くい顔が 見安く奈りました もうはれて王(わ)来ません
十月廿九日に 全快して帰りました
御返事の延引の事 御許下さい
帰った日に家の中ですべって 箱の角で横腹お打ち 又熱出して もうよくなりました
お父上甚一郞の御蔭で立ぱ奈新築立(たて)て貰ふて 身分に過ぎた家で 十二分の扱(あつかい)おして貰ふて 丸切(まるっきり)天国へ上(のぼ)つた様奈気分で住んで居ります
申(もうし)おくれましたが 先日王(わ)正明の事で大變御苦労掛けました
遠い/\所へ行(いつ)て お金お使ふて 険▲しい所迠で行て 細(くわ)しく調(しらべ)て下さった事 厚く感謝致します
阿連王(あれわ)だめでした 又次に見付(つけ)て居ますから 出来たら知(しら)せます
次に卓哉君帰ったら 先(まず)私の家へ来て 宿(とま)つて下さい 楽しく待って居ります
先(まず)ハ延引乍(ながら)御返事まて  かしこ 
 十一月十三日 祖母
 卓哉君

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