2012年5月14日月曜日

大相撲 元横綱輪島の廃業 週刊文春 1985年12月22日号

輪島が廃業した。
なるほど それを伝えた週刊文春の記事は 本当だったんだな
と思った。

初代若乃花の二子山親方は以前 「蹴飛ばしてやりたい」と
言ったそうだが 私にもそれに類したことを思ったことがある。

学生相撲からのライバルである豊山(廣光 小結)との取り組みで
土俵外に倒れた豊山が上半身を起こそうとしたとき
輪島は豊山の首根っこに右手を伸ばして 上から押さえつけた。
勝負はついているのに である。
NHKのアナウンサーは「ダメを押しました」と言っていたが
見ていて実に不快な思いをした。

もう一つは 輪島の立ち合いである。
制限時間いっぱいで、相手は手を下ろして輪島の目を見
今立とうか 今立とうか と呼吸を計って待つ。
しかし 輪島はワンテンポ遅れて最後の仕切りに入り
(目は下を見ている) 
自分の動きが止まってしまわない極めて自然な流れの中で
パッと立つ。
相手に合わせず 自分の呼吸で立つのだから
当然輪島に有利になる。
横綱相撲じゃないな と思っていた。

しかし 今や十分な制裁を受けた。
もう 言うまい。
同じ社会人としては 今後を頑張って欲しい。
(くぼたくや 週刊文春 読者コラム欄)

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