手の中に ほたる 煜彧(いくいく) 左 ペテァ 右 |
ペテァさんは、ブルガリアの名門ソフィア大学からの留学生。
初めての外国、初めての日本だのに、「そうですねぇそこのところは
びみょうにちがいます」 とか 「そうともいわれますが」 とか 「それは
それこれはこれ」とかの、日本感覚の表現がバンバン飛び出す、日本語を話す。
四月に来日してまだ二カ月なのに、日本的言い回しがドンドン上達。
ブルガリアにはホタルが無いけれど、日本に行くとホタルが見られると
分かっていたので、ぜひとも見たいと思つていた、と、ペテァさん。
趙建紅さんの日本語の授業でホタルが教科書にあり、ホタルのことを
趙さんが話すと、ペテァさんが、見に行きたいと言ったことが、きっかけ。
左が川 右が山 |
趙さんは、拍案驚奇の研究会で、わたしからホタル情報を聞いていたので、
それならわたしに聞いてみれば、となったらしい。
ペテァさんは早速やってきて、ホタルのことを聞きました、と。
わたしも御調のホタルを観察に行く予定だったので、日程を即座に決定。
5月31日(火)の夜に行きましょう、となった。
ペテァさんが、友だちに声をかけたところ、一緒に行きたいという友だちが
8人かそれくらいいるようだったので、一台の車では行けないとわかり、
たんとう先生の応援をあおぐ。
せっかくだから、群れ飛ぶホタルを見せてあげたいと思い、
ホタルの数が多いか少ないかを見るために、5月30日(月)の夜
大塔川の現場へ。 行ってみると、ホタルは30匹くらいの少なさだった。
そこで早速、見に行くのは次週がいい、とペテァさんに電話。
煜彧(いくいく)のへんがお その1 |
多人数で行動する時、日や時間が変わると、その調整がむずかしく、
しかも連絡が煩雑なもの。
ところがペテァさんは、次週への変更をすぐに伝えて、すこしも苦にしていない。
6月8日(水)頃だとホタルの数が増えていると見て、この日に決める。
やって来たペテァさんにそれを伝えると、う~ん、と一息おいて、
「わたしアルバイトを始めました。一週間に二回だけですけれど、
水曜日と金曜日。8日は最初のアルバイトの日ですが、でも、だいじょうぶと
思います。相談してみます」 と。
煜彧(いくいく)のへんがお その2 |
ところがアルバイトの日は変えられなかったらしい。そこで、8日の
翌日の9日木曜日に行くことになった。
集合場所は松永のバス停、集合時間は午後六時。
ペテァさんは、日にちの変更と、待ち合わせ場所と時間を、友だちに
連絡することを完璧にこなした。
この名コーディネイターぶりに、感服。
18時 松永バス停 集合
声が あたりに 響いて やかましー |
定刻どおりに、ペテァさんが友だち3人とやって来た。(この3人は合原藍、
佐藤加奈子、武市真季) 残りの友だちはバスでもうすぐ着くという。
やがて、バスが到着し、たくさんの学生が降りてくる。その中に、留学生
の二人(楊柳、趙煜彧)と人文科の二年生(冠沙知、菅原麻衣)がいて、
笑顔で合流。二台に分乗して、三成の仁屋へ移動。
18時半 とんかつ仁屋 到着 予約していたイス席を変更して、
疊の座卓をかこむ
おすすめの「ヒレカツ丼」を9人。ペテァさんは、肉を食べないように
している、というので、一人だけ「エビ天丼」を注文。仁屋のいつもの
おじさんが、誠実な笑顔で「ヒレカツ丼」からでき次第運びます」
と恐縮しながら説明。やはり、ペテァさんの「エビ天丼」は最後に
運ばれて来た。
外が薄暗くなる19時半まで、談笑。談笑してわかったこと
↓
楊柳さん:天津科技大から来て、まだ1年と三カ月の四年生。
大学院は、早稲田大学をねらっている。
趙煜彧さん:3年生。上海師範大から留学。家は上海の「普陀」。
pu tuoが分らないので聞いていると、横でペテァさんが携帯を
出して、なんと、googleearth でその「普陀」を表示してくれた。
恐怖のお堂 も へいき |
ペテァさん:ブルガリアは肉食。一日に三度肉を食べる。食べるとき肉がないと、
どうして肉ないの、と言う。肉は、鷄と豚。ブルガリアのパンは柔らかい両手で握ると
小さくなるくらいふわふわ。とてもおいしい。
でも私だけ、お米を食べる。私は日本食が大好き。お肉を食べなくなったのは、3年
前くらいから。
アルバイトは、english cafe。そこでは、英語しか話さない。お客さんはそれを
目的に来て、私と 他に二人の外国人がアルバイト。
19時55分 仁屋から出発。御調の大塔川へ。暫く走ると暗やみが訪れた。
20時半到着。遠くに見えるホタルの光に、みんな歓声。 おじさんが一人、
カメラの三脚を構えていた。
ホタルを手の中に止まらせたり、携帯で撮影したり、メスはどれですか、
これはどうですかと、あちこちのホタルめがけて歩きまわり、歓声。
山側は真っ暗でその先には、小さな社が建っている。暗やみにぼんやりと建物が見えると
その中から誰かが出て来そう、誰かが見ていそうで、背筋がぞっとする。
ペテァさんに、恐いものがある、一人で行ってみて、というと、「わたし平気」
真っ暗な道を歩き出す。しばらくすると、「どっち、何もないよ」と声。
もっと先 もっと先 というと、「もっと先ね」
「全然こわくないよ」と声が聞こえるので、じゃあ 行ってみよう、と立って待っている
みんなで ペテァさんの所へ。 その時の写真あり。
21時半まで 大騒ぎ
♀2♂2 採卵用
松永駅に帰着したのは、22時すこし前。
カムリ車は道に迷ったのか 帰着せず。明王台のかのじょは
みんなと出会えたのだろうか。
元気いっぱい 楽しさいっぱい の ホタル観察でした。
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