2019年9月26日木曜日

昭和天皇 行幸日程 昭和4年6月3日 串本

和歌山県串本町
行幸記録 
昭和4(1929)年

6月3日

早朝

御目覚め
  (7:30) (御召艦長門、供奉艦那智、警備艦大井の選手の挺櫓のボート御召艦付近に集合)
  8:00 海軍余興ボートレース御覧 
  (コースは大井より御召艦までとし距離1200m)(出走艇は計8隻)
    陛下は御微笑を湛え給い御熱心に御覧
  9:30 ボートレース全部終了
    御小憩
  10:00 御召艦に御移乗
    樫野崎へ発御
  10:15 樫野築港桟橋に御着 (御召艇は2隻の供奉艇を隨う)
    桟橋に降り立たせ給う
    御歩行にて新設の御幸道を進ませ給う
    島民の跪坐奉迎する間を、御挙手の御会釈を賜う
    御上陸地点より凡そ15町、蝉時雨の降りしきる中を凡そ20分進ませ給う
  10:35 トルコ軍艦遭難紀念碑の前に着御
    陛下は御挙手の御会釈を賜う
    四辺の光景を御眺め
    樫野崎燈台に御臨幸 (紀念碑より2町)
    燈室に入御。入口に掲げたる懸額を天覧に供す
    (懸額には和英両様あり。英文「西暦1870年7月9日始めて点火」
                                            和文「明治3年6月10日点火」)
  10:55 樫野崎燈台を御後にす
    樫野桟橋に着御
    樫野桟橋より艦載水雷艇に召され、勇壮なる大謀網を天覧
    (6艘の漁船に囲まれた網の中は一間もあらんかと思わるる
                                    大マグロ60尾-紀伊新報-もあり)
    陛下は終始御興深げに立御のまま御覧。
                          御親ら両方の御手を以て魚の大さを形容遊ばさる
  12:10 御機嫌麗わしく還御の途に就かせ給い、御召艦に還御
  14:30 大島村須江白野海岸で御採集遊ばさる
  17:20 御召艦長門へ還御
  19:00 御出航
    (街の灯、島の灯、奉祝のイルミネーション点々として、
                             桟橋浜辺も無数の人々を以て埋められ、
    学校生徒児童は小旗を打振り、御海路の御平安を祈り奉る)
    那智、大井の諸艦より皇礼砲を打出し、御召艦長門は檣頭高く天皇旗を翻し、
    串本湾を離る、大島の沖を廻りて一路大阪に向かい御発航
    (『和歌山県行幸記録』和歌山県 昭和4年12月20日発行 による)

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